2010-09-08(Wed)

穂高岳登山(22) 「吊尾根; 疲労困憊」

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 穂高岳登山(22) 「吊尾根; 疲労困憊」 
(画像の大和田氏、他の方の御提供による、現地イメージ写真です)


岩の棚をヘツル(山用語:壁に伝って横に進むこと)ように進むうち、大きなピークが眼前に現れた。 

はじめこのピークが奥穂のピークかなと思ったが、直登する気配はなく、同様に左へヘツルようにトラバースするようである。 

奥穂で無かったのにはガッカリしたが、(時間的にも、やや疑問はあった)このピークを直登でなく、横切ってゆくことに、何故かホッとする。 


後で気づいたが、このピークは「3091mの頂」と国土地理院の地図に記してあった。 
時に及んで、奥穂の山頂とは未だ100mの高度差があったのである。


道程はますます急峻さを増している。 
ただ、見通しが悪い中にも、奥穂の山稜に近づいていることだけは実感できる。




悪路の吊尾根(上方、→と○印へ向って進め、 写真下部の水平と思しき方向は、×印で進行不可):dh54



遠望の吊尾根ルートと奥穂高岳:dh55



吊尾根を行く登山者:dh56



青息吐息の小生である。

気を紛らすためにも、直ぐ後ろから離れず付いてくる彼女に、機会をとらえたて声を掛けてみる。

大丈夫ですか・・?、」

はい、何とか

このピークは、もしかしたら奥穂かなと思ったが、違いましたね

そうですね、実は私も感じてましたのよ


再び歩き出す。 

いよいよ小生も疲れの限界にきているようだ。 
一歩一歩が大変な労苦を全身に感じる。

この辺りで大休止を取りたいところだが、一向に適当な場所は無いのである。 
そして、又しても大きな岩稜が目の前を塞ぐように立ちはだかってきた。 


今度こそ奥穂かな、と思ったがどうもそうではなさそうである。 
そして、前回とは違って道は稜上を向かっているのである。

この山稜の状況を見た途端、全身から力が抜けたように、がっくりと身を落とした。 

そして、少しでも風雨が避けられるところへ 移動した。 


当の女性は・・、

どうして、こんなところで休憩をとるんだろう・・?”
と、やや訝しげに、

そして小生に何かを語ろうか、 自分は如何しようか・・?、
と思案しているようでもある。

女性は立ったまま、そして、小生は崩れるように風雨に打たれて座している。 


実を言うと立場が逆であろう。 

彼女は、疲れきった小生の表情を見て心配そうでもある。

本来なら男性がリーダーシップをとり、女性をエスコートしなければならないのが普通であろう。 

しかし、今はそれどころではなかった、自分の体力を維持するのに精一杯なのである。


いやー、正直チョッと疲れましたわ」、

「・・・・」

折角、ここまで一緒にこられたのにね、 宜しかったらお先にどうぞ、 私はここで一息入れて、それからでますから。 奥穂まではモウ僅かだとは思いますよ」 

彼女は一瞬驚いたように、それでも心配そうに気兼ねしながらも・・、

大丈夫でしょうか・・?」

「・・・」

それではお言葉に甘えてお先に参ります、有難うございました。 お気をつけて・・!」

女性は丁寧にお辞儀をして歩き出した。 


今までの小生のペースと違って、悠々としたピッチで歩を進めている。

そして、霧の中へ消えていった。

次回へ・・、


尚、写真掲載の大部は、「和田様」の御提供によるものです。
和田氏ホームページへ  
http://www.tok2.com/home/pokopoko110/newpage172.html



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