2011-10-17(Mon)

南ア・仙丈ヶ岳紀行(13) 「角兵衛沢出合」

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 南ア・仙丈ヶ岳紀行(13) 「角兵衛沢出合」  ,




角兵衛沢出合




長い戸台河原での道中も、この辺りへ来てさすがに終わりを遂げようとしている。
道程は次に河原のすぐ右上の山裾を歩むようになる。 

今度は林の中なので枝から大きい水滴がボタボタと落ちてきて傘にハネッ返り、この飛び散ったシズクが時折、頭、顔、首筋に当ってくる。 
何とも気色悪く、落ちつかない。

周りの風景も俄然、変化が起きていて、戸台川も谷間になり更に、チョット大き目の沢筋になってきている。

一時、霧が晴れて左手の遥か上方に一つのピークが垣間見える。 
道には大岩がすえられていて、休憩に適地と思われたところで初めての大休止をとる。
完全な雨宿りとまではいかないが、岩に身を寄せるといくらかでも雨よけにはなるようだ。
高度もあがったせいか気温のほうも低くなっていることが感じられ、下半身だけ雨具用のナイロンヤッケを着ける。


レモンとチョコを口にしながら、徐(おもむろ)に地図を開き現在位置や周辺状況を確かめる。
河原の向う正面のⅤ字沢は、どうやら寝木小屋沢辺りではないだろうか・?、だが確証はない。 

左のピークが横岳で右側は鋸岳の北端の頂で、稜線のコルが横岳峠であろう。
以前は、寝木小屋沢から横岳峠へ通じる登山道があったらしいが、この地図だと今現在は廃道になっているようである。


現在位置は標高にして1200m前後ではなかろうか・・?、北沢峠が2000mであるから、この後、800mのアルバイトである。
尤も、今まで河原伝いに歩いてきて余り高度は稼いでいない。 
これからが山登りの本番なのである。

雨に打たれて気分は冴えないが、体調のほうは先ず先ずのようだ。 これも、橋本山荘のイキな朝食が発気しているのかもしれない。


朝方なのに辺りからは小鳥の声一つ聞こえず、それもその筈で聞こえてくるのは降り落ちる雨と沢の水音のみである。
今までは雨の中の河原を淡々と歩んできたが、この辺りへ来てさすがに勾配もきつくなり体重が両足に乗っかかってくるのを実感させられる。

時折、自身に気合と威勢をつけるため、「ン・・!」と唸ったり、「ヨイショ・・!」と掛け声をかけて自己激励をするが、 別にどーってことは無いけどね。
それにしても昨夜から完全徹夜の行軍にしては、案に相違して当初としての体調はマズマズのようである。


程なくして、ケルンが積んである大きな指導標のある分岐についた。 「角兵衛沢」の出合いである。
ほぼ頭上に聳える「鋸岳」への直登ルートである。
ただ、分岐といってもこの地からだと対岸になる。 
沢に橋が架かっているわけでも無し、渡渉して行けというのだろうか・・?。 或は流されてしまったのか・・?。 
いずれにしても今頃(10月)の水は冷たそうである。

本来なら鋸のギザギザ稜線ぐらいは望めるだろうに、本日はごらんの様気で何とも仕様が無い。
変な思案をしながら一息入れて出発である。


次回、「赤河原





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