2011-10-25(Tue)

南ア・仙丈ヶ岳紀行(18) 「南アルプスの特性」

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 南ア・仙丈ヶ岳紀行(18) 「南アルプスの特性」  ,




鬱蒼とした南アルプスの一端



八丁坂」の急坂をを喘ぎながら登っている。
今までの河原歩きと異なって、確かに“山に向かって登っているんだ“という実感がこみ上げてくる。

本来なら急坂の場合、腰に両手を当ててグイグイ登っていくはずであるが、雨のせいもあって片手に傘を差しているので何となく宙ぶらりんな格好になり、どうもバランス良く無く力が入らないのである。

それにしてもこの八丁坂は様気(雨)のせいとは言いながら、時間帯を比較してもチョッと暗すぎる感じがしてならない。 
日の出前か、日没後である太陽が天上界から消え失せている状態にしか思えないのである。

そういえば、山脈全体を見渡しても南アルプスと北アルプスを比較すると明らかに明らかなのは(・・?)北アルプスの方であろうと誰でも納得してしまうであろう。
其々の好みは別にして、南アルプスは北アルプスに比べると派手さが少なく地味であると、大抵の登山者なら誰でも思っているのではなかろうか・・?。


連綿と連なる山様を比較しても、南アルプスは稜線近辺に到ってもアルペン的な風貌が少なく、北アルプスの派手な岩稜の連続した豪快さとは一線を譲ってしまう。
また、甲斐駒ケ岳や北岳を除けば、北アほどの「シャープ」さがなく凡庸なイメージにつながってしまうのではなかろうか。

しかし、そのことは情緒的な面ばかりではないらしい。
植物相地質層から観ても南アと北アとは明らかに異なっているともいわれる。

南アルプスの植物の垂直分布を見ると、標高の低い所から既に温帯性の常緑広葉樹林帯(照葉樹林帯)と落葉樹林帯が混在し、高度が上がるにしたがって直ぐに常緑針葉樹林帯(亜高山樹林帯)となっている。
高度1千メートルを越えるとツガ、モミ更にはコメツガやシラビソ(常緑針葉樹林)の大木が大部分を占めてしまうのである。 
つまり、南アルプスは低い高度でありながら、既に原生の「常緑針葉樹林」に覆い尽くされているのである。
また、北アの森林限界が2500~2600メートルと言われるが、南アルプスの北部でも2700~2800メートルもあり、被覆率も大幅に異なるのである。


一方、地質相からみても南アルプスは特徴的といえるものがあるらしい。
甲斐駒ヶ岳や鳳凰山塊の一部山域を除いて、主に黒っぽいもろい水成岩質で構成されているといわれる。
この地層は、専門的にはいろいろ言われているようだが、要は海底に積もった砂岩、泥岩などが複雑に重なり合い、古い世代に次第に隆起して陸地や山を形造ったとされる。 一般には堆積岩、水成岩とも言われ、この南アルプスの地層は「四万十層」ともいわれている。(本州中部から九州までの各地域の南部に広がる地層)

風化した水成岩は、通気性や保水性の良い安定した表土を作りやすいという特徴があるとされ、特に南アルプスは夏期の豊富な降水量と冬季の降雪量が比較的少なく雪解けも早いのもあって、植物の生育には全く理想的と言った土壌なのである。


これに対して槍・穂高等の北アルプスでは、凝灰岩(火山から噴出された火山灰が地上や水中に堆積してできた岩石)や花崗岩系(火山性マグマがゆっくり冷えて固まった岩石の一種)等のやや白っぽい岩質からなっているといわれ、南アルプスでも甲斐駒ヶ岳や鳳凰山塊ではこのような感じである。

また白馬山系の雪渓等に観られる冬の膨大な積雪量のため雪が遅くまで残り、植物の生育が阻害される。 
北アルプスでは元々白っぽい土壌の上に植物が乏しいため明るいイメージの山容となるのである。

つまり南アルプスは、植生植物の発達と黒っぽい土壌がもたらした結果、暗いイメージといわれる所以なのであろう。
 

次回、「南アルプスの植生






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