2011-11-19(Sat)

南ア・仙丈ヶ岳紀行(36) 「修行者」

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 南ア・仙丈ヶ岳紀行(36) 「修行者」  .



山の妖景(仙丈ヶ岳;シラビソの純林帯)


今、小生はたった一人で黙々と、ただひたすら山(仙丈ヶ岳)に向かって歩いている。
山は自分との対話の場所でもある。
仲間と登っても一人で登っても、登りながら自分の内面と向き合ってしまう場所でもある。

自分の本質は何か・・?、自分は何のためにこの世に存在しているのか・・?、これから自分は何を為すべきか、どう生きるべきか・・?、

それは修行者のごとく、否、修行者の真似事でもしているようなこんな感覚でもある。
修行者といえども瞬間々々の身体に感じるもの、心の想い、心の動きは我ら凡夫とは大差はないであろう。



去る年、穂高をやって涸沢からの帰り道、徳沢と明神の丁度中間地点あたりで、突然のにわか雨に襲われた。 
徳沢と明神は凡そ1時間の歩程であり、更に、明神から上高地までも1時間の道程である。 
道中、付近に雨宿りできる場所は全くない。

にわか雨はアッという間に土砂降りになり、激しい雷雨となった。 
山での雷は恐ろしく雷雲に近いため、光と音とが同時に発生する。
天が裂けるほどの稲妻、大地が震えるほどの雷鳴、そして激しく降り注ぐ豪雨。

雨具を出して身に付けようと思ったが、既に全身ビショ濡れである。 
今更、着被っても始まらない。 
濡れるにまかせた。 

濡れるに任せていて、はじめ動揺したが直ぐ我に返り、真夏の突然の雨だし濡れるのもまんざら悪くないとも思われた。
其のうち、心までもが洗われて、何か清々しい気持ちになって来るのを覚えるのである。

そのとき、不思議と体の奥から熱き血潮が沸き上がってくるのを感じた。 
身体は危機を感じて精神より先に、最大能力発揮の体勢をとってしまったようだ。
冷雨もシャワーに感じ、雷鳴もめったに味わえない大自然の音響(サラウンド)として楽しめてしまうのであった。

こうなると雨よ降れ・・!、 雷よ唸れ・・!、である。
修行者の気持ち、不動心の心構えとは常にこのようなものではないだろうか・・?



ふと横気が付くと男女の四人グループが後ろから駆け足で追いついてくる。 
上高地に散策に来た普通の観光客で、当然ながら好天であったため雨具や着替えなどは用意してないらしく、顔面蒼白になって慌てふためいている。

小生は普段の姿勢で悠々と歩を運び、半ば精神的な余裕もあったので、遂、声をかけてしまった。

「 たまには、雨に打たれるのも良いもんでしょう 」

すると、グループの一人の女性が

“ 何言ってんの、あの人・・!? ”

と捨てぜりふを発して去っていった。


棒のような雨はますます激しく身体に打ちつけ、雷鳴も耳をつんざくほどであった。

実は、小生ザックにだけはビニール風呂敷で濡れ防止を施しておいた。 
そして上高地へ着いたら新しい衣類に着替えるつりでもあったのだが・・!!


次回、「樹林帯の急坂





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