2009-05-18(Mon)

西丹沢・「檜洞丸(2)」

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.西丹沢:「檜洞丸(2)」  


昭和45年(1970年)2月中旬 
我等は未だ冬の厳しさが残る西丹沢の主峰・檜洞丸 (1,601m)を目指した。 僅か2ヶ月前、同地区の「大室山」をやったばかりでもあったが・・。
山としては、1ヶ月半ぶりの山行であり、勇んで家を出たのが14日の夕刻4時頃であった。
途中、例によって相棒の鈴木氏の所に立ち寄り、彼と同行することになっていた。

小田急・新松田駅より18時50分の中川温泉行きのバスに乗り込んだ。 
夜道の中川川沿いは、昨年・・とはいっても2ヶ月前のことであるが、同様に夜の道行きとなったため、景色や風景は何も見えないのが残念であったが・・・。

ところで、「中川川」と川が2字並んでいるが、別に誤りではない。 
当地では「中川温泉」などが知られている通り、中川というのは当地の地域名であり、そこから中川地区を流れる川のことで中川川と称しているのである。

但し、最近の地図を見るとこの川のことを「河内川」と記載されているようである。
このことは昭和53年に三保ダムが完成し「丹沢湖」が出来上がった時点で、西丹沢の白石峠に源を発する中川川や玄倉川、世附川(よづくがわ)が丹沢湖で合わさり、この湖より下流を「河内川」と称しているようである。 

しかし、国土地理院やその他の地図を見ると、丹沢湖上流の中川川も「河内川」と記載されている。 だが、日地出版(昭和54年:1979年版、 日地は後年、ゼンリンに吸収合併されて現存はしない)の登山地図や地元民、渓流釣りなどの河川愛好者は、当時のままの「中川川」と称しているようである。 
或る渓流釣りマニアは『河内川支流の中川川(河内川)へ釣りに行った。地図で見ると、河内川となっているので河内川の本流には違いないのだが、我々釣り人は丹沢湖で合流している玄倉川、世附川と区別して中川川と呼んでいる。』・・、とある。

尚、当時の昭和45年頃は、無論、丹沢湖などは出来ておらず、中川川は源流部からそのまま酒匂川に合流していた。 その旧中川川・新名・河内川は、富士山麓から流れる鮎沢川と山北町谷峨で合流し、「酒匂川」となって足柄平野を潤しながら小田原の太平洋に注いでいる。

さて、山行きの話しである・・、
乗客が数人のみのバスは、ほぼ定刻に終着地の「中川温泉」に着いた。
我等は更に、本日の目的地である「箒沢」へ徒歩で向かった。 月明かりの中とはいえ、舗装道路を懐中電気一本でトボトボ歩くのは余り気持ちのいいものではないが、それでも、3~40分で箒沢へ到着した。
1000年の幾星霜をついやした、部落の名物「箒杉」が夜の天空にくっきりとシルエットを見せていた。

中川の箒杉 
圧倒されるほどの高さと幹の太さがあり枝もまだまだ元気である。 樹齢は県内で最高齢と推定されて、当然、国の天然記念物である。 
この地域は江戸時代、幕府直轄の「御料林」として杉、ヒノキ、ケヤキなどの伐採が禁じられており、緑多い地区であつた。 
昭和47年の丹沢集中豪雨の時は、土砂崩が発生し多くの樹木が流される中、箒杉は残り、土砂崩れを防いだといわれる。 更に、もしこの杉がなければ被害はもつと大きくなったといわれている。 古木の大杉は箒沢の集落をも救ったのである。
ほうき杉の名前の由来は、この先の「宝木沢」からとったともされ、大杉の樹形が箒に似ているところからきたとされ、この地の名前にもなったといわれる。
多くの書物にも紹介され、「巨樹巨木全国674」、「新日本名木100選」、「百木巡礼」、「神の木」などとともに詳しく記されている。

houkisugi
中川の箒杉

前回、「大室山」山行のとき、何かと世話になった礼をも兼ねて「箒沢ロッジ」へ、今夜の宿を取ることになった。
早速、小屋の「おばあちゃん」に挨拶と先刻の礼を述べた。 おばあちゃんも我々のことを見るなり、直ぐ思い出してくれたのは何よりであった 
すぐ裏手にある中川川の清流を聞きながら、想いもよらない入浴に有り付けたことは幸いであり・・、お蔭で、ビールとお酒が一段とはかどったのは言うまでもない・・。
小屋のおばあちゃんも相変わらず元気な様で、御愛想を振りまきながら、我等登山者の心を和らげてくれる。 今夜あたりは少々暇らしく、炬燵の中で我等としばし談笑の華を咲かせたのであった。
明日のために余り深酒はしないように気を配りながら、それでも布団に潜ったのは11時も過ぎたろうか・・、明日早朝、西丹の雄「桧洞丸」のことを、あれこれと考えながら夢路を辿った。

次回に続く・・、


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