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2009-06-05(Fri)

上高地 (Ⅶ) 

釜トンネル
写真:釜トンネル(左は旧釜トンネル

上高地(Ⅶ) (上高地・穂高連峰・槍ヶ岳) 

【新釜トン・・、 】
いずれにしても上高地と言えば釜トンネル、というほど半ば条件反射的に思い浮かぶほど、上高地とは切っても切れないトンネルなのである・・。
この釜トンネルが、2005年7月に閉鎖になるという・・!!。

近くの山側に新たな釜トンネルが開通するためで、この狭くて危険なトンネルは完全に閉鎖されることになっていると・・。
2車線の新トンネルは大型観光バスもすれ違いができ、両側に歩道もある。
岩盤がむき出しだった旧トンネル、冬季、しみ出した水が氷柱となって垂れ下がり、路面はツルツルに凍って歩行者の通行も拒んできた旧トンネル・・。
それが今は乾いた歩道を何の支障もなく歩くことができ、長さ1310メートル、20分程で上高地側に出られるようになったという・・。

思うに、旧釜トンネルは一時代の役目を充分に果たしたのであり、その価値は充分に認識されてしかるべきである。 

新釜トンネルが開通した後の旧トンネルの扱いについては、歩行者の為の専用道路、或いは古い素掘りの釜トンネルを、ゆっくりと一方通行でタクシーやマイクロバスで、その壁面を見物させるとかで、観光資源として活用するなどの考慮がなされなかったのか・・。
又、文化財として温存することはできなかったのであろうか・・?。

同じような事例が伊豆の天城に有る。
新天城トンネルが開通するに及んで、川端康成の「伊豆の踊り子」の舞台となり、今では国の重要文化財ともなって保存されている旧天城トンネルのことである・・、こちらも心霊スポットの名所であったのだが・・。
新トンネルの有り難さを思い、楽に通れるようになったことで感謝されて然るべきと思われるが、この新釜トンネルの必要性の重度を考えるとき、疑問を感ずる向きもあるようである。

新釜トンネルの完成以前に、国道158号線の「安房トンネル」が完成している。
東西往来、飛騨と信州を結ぶ動脈として大衆の人々の生活、利便性に大いに発揮しているのである。
しからば、新釜トンネルはどうであろうか・・?、このトンネルは上高地だけの行き止まりであり、大衆の人々の生活、利便性においては全く無関係であって、ただ、観光目的以外には考えられないというのである。
そもそも何のための一般車両通行全面乗り入れ禁止なのだろうかと・・?。

新トンネルは、事実、観光バス・タクシーの専用道路であり、その背景には観光客の大集団を招き入れ、当地で営業を営む業者の生活の利便を一層豊かにする事が本来の目的に見えてくると・・。 つまり、新トンネルは上高地景観保護には無縁で、観光業・観光客保護のためではあるまいかと。
近年は上高地の風物や原風景を保存する事よりも、観光業者に便宜をはかりその観光客を手厚く保護して誘致するという、真の目的が見隠れしているとする見方である。

因みに、旧新釜トンネルの概要は・・、
先ず、急な勾配である。
中ノ湯側坑口で海抜1315m、一方の出口は、なんと1460mもあり、その差は145m。
一本のトンネルで145mも高低差があること自体、既に珍しい。 そして、これを計算すると勾配は約11%ということになる。
1km以上も10%を越える坂が続く道は、野外でもあまりないという。 それがトンネル、つまり地下にあるというのだから、一般道路としては間違いなく 日本唯一であろう。
 

 「釜トンネル」近年の情報  http://www.alpico.co.jp/shuttle_center/info/detail.html 

続く・・、


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