2009-06-20(Sat)

上高地―槍―穂高縦走(7)

kiretto
涸沢岳
写真:北穂からの眺め、槍と縦走路から大キレット
写真:涸沢岳、頂上は奥の方(左は奥穂)


上高地―槍―穂高縦走】(7)

穂高連山の岩場を行く・・、

小屋の前の小さなスペースから今来た道を振ると、きれいに晴れて大展望で、してやったりの気持ちが沸々と湧き上がる。
北穂には自然のテラスがあり、ここからの展望は雲湧く大キレットと槍ヶ岳、奥穂高に前穂高、吊尾根、明神岳、涸沢カール、雪渓といつまでも浸っていたい絶景である。
キレットの渕底から先はうねる様な山塊が続き、槍穂まで達している。
迫力満点の絵模様である。
転ずると涸沢岳や奥穂が眼前に迫り、その奥に微かに吊尾根を介して前穂が階段状の大きな尾根を延ばしている、「北尾根」である。 無論、左手は涸沢の大カールが広がりをもって落ち込んでいる。

北穂高岳は、真に槍-穂の中心的存在ではなかろうか。
時間もたっぷりあり、体力も昨日のようなヘロへロ状態では全く無く、前進するのに充分な余力は残っている。
この先、涸沢岳から奥穂の小屋を目指す。
小屋からほんの数分で北穂・北峰の頂上、ここから一度緩く下って登り返すと北穂最高点の南峰である。 眺めを楽しんだ後、山頂をあとに涸沢へ下る南稜への道を進む。
南峰を右に見ながら進むと直ぐに、二股分岐に出る。左手は南稜尾根が大きく張り出していて、涸沢へ降りるルートが付いている。
我らは無論、右手の縦走路を信州側の巻き道を辿りながら行くようになる。ここからも岩場の連続であり、幾つかのピークを巻きながら、信州側、飛騨側と交互にルート辿るようになる、何れも、涸沢、滝谷が落ち込む岸壁を足下に望みながらである。

下りきった所が涸沢槍のコルである。正面はマタマタ三角錐の岩峰でその名も「涸沢槍」である。
垂直に近いクサリ場から岩を登攀し、鉄梯子手前のクサリではバランスをくずしそうになりながら登って行く。
幸い涸沢槍の穂先は巻くように進む、それでも連続する鎖場などは相変わらずで、中でも滝谷側は吸い込まれそうな恐怖を感ずる。
「スリル」を感じるのは楽しいが、これが「恐怖」になると体が竦んでしう・・。
腕力をフルに使い、最後の1 0m以上の鎖を登りきったとき、一段と高く天を突き刺す涸沢槍の岩峰にたどり着く。
聞くところ「大キレット」や「飛騨泣き」を乗り越え、やや緊張感が切れてしまうからなのか、むしろ涸沢槍や涸沢岳の方が転落や落石の事故が多い・・とのことである。

その涸沢岳(3,110m) のどっしりした姿が眼前に見えてる。
足元に注意しながら涸沢槍の滝谷側に巻いてのコルに下る。
涸沢槍の次ぎは涸沢岳の登りになる。
コルからは浮石の多い所でホールドに気をつけながら、落石にも注意して攀じる。 再び涸沢側へ回り込んで、最後の難所の岩を打ち込んであるハーケンや鎖を使って登ると涸沢岳稜線に出る、岩屑だらけの頂上で広く長い。 
南端に出れば目の下に穂高岳山荘が見えていた。 今夜の泊まり宿で、一先ず安心する。

正面は威風堂々とした「奥穂高岳」がデ-ンと構えている。
北アルプス・ナンバー1(3190m)の高さを誇り、富士、南ア・北岳(3192m)に次ぐ日本国内トップ3である。 
明日は、早朝にもあの峰へ達するであろう、乞うご期待である。
又、直ぐ横の奥穂から西穂に通じる「ジャンダルム」の岩峰の偉容も素晴らしい。 黒々と光り輝き天に向かってそそり立っている。
直下には「涸沢」がパノラマのように広がっていて、巨大なお鉢のような底には色とりどりのテントが無数に張ってある。

カールのどん底は、北アルプスの聖地とも言われる、アルピニスト憧れの地なのである。 その周囲は、天にも届く荒々しい穂高の峰々奥穂、北穂、前穂、そして足下にある涸沢岳の3000mの峰々が砦のごとく取り囲んでいるのである。
正式には涸沢圏谷(からさわけんこく)といい、日本ではドイツ語のカール(独語:Kar)と呼ばれることが多い。
氷河の侵蝕作用によってできた広い椀状の谷のことで、山地の斜面をまるでスプーンでえぐったような地形である。高山の山稜直下などに見られ、氷河が成長と共に山肌を削り、上からみると半円状ないし馬蹄形状の谷となる。

又、涸沢カールは穂高登山の中心地であり、テント場でもある。夏には色とりどりのテントが数え切れない程並び、ここをベースに穂高の連山、前穂の岩壁に挑むのである。
南側の吊り尾根、東側の前穂・北尾根と、標高の高い稜線に遮られた北向きの沢であるため、夏場でも残雪が多く夏スキーのゲレンデとしても賑わいを見せる。
涸沢の雪解け水は、涸沢出合で横尾本谷と合流し、屏風岩の北側を横尾谷となって流れ、横尾で槍沢の水と合して梓川となり、上高地へと流れ下っている。
この涸沢までのルートは、昨日通過した横尾から入ることになる。
その横尾から3時間、上高地から継なぎで6時間で到達する。

続く・・、

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