2009-07-07(Tue)

立山・剱岳「天の記」(5) 「山岳修行・千日回峰行」 



回峰行
写真(資料):千日回峰行の様子


立山・剱岳「天の記」(5) 「山岳修行千日回峰行」   

ここで本題より大きく脱線するが、比叡山の「千日回峰行」について・・!、
比叡山廷暦寺の「千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)」というのは、平安初期(830年頃)、相応和尚(比叡山の高僧、近江・長浜出身)により開創された回峰行で、文字どおり比叡山の峰々を縫うように巡って礼拝する修行である。 
比叡山・山中の谷から谷、峰から峰への道を千日かけて、ただ、ひたすら歩き続ける行で荒行中の荒行とされる。
ただ、千日といっても連続して3年間という意味ではなく、7年間をかけて通算1000日の間行なわれるという。 最初の3年間は、1年のうち100日だけ行をおこない、1日30kmを歩いて255ヶ所の霊場を巡拝する。  続く2年間は1年に200日、同じ修行を行ない、この5年間で通算700日となる。 最初の700日目は己(おのれ)のために祈って歩き、701日目から満行までは人のために祈ることが許され、ひたすら人の幸せを祈って苛酷な行道を歩き続けるという。

700日を満行すると、次は『堂入り』と呼ばれる9日間の「断食、断水、不眠、不臥」の行に入る。 つまり、“食わず、飲まず、眠らず、横にならず、”の状態で、ただひたすら読経に励むことである。 この行を修めないと次の行に進むことは出来ないとされ、通常、人間が断食・断水状態で生きられる生理的限界は3日間とされ、信じがたいほどの苦行といえる。 
行は更に続き、6年目は1年間に100日の行となり、1日に歩く距離は60kmと倍増する、巡拝する場所も266カ所に増える。 7年目は、前半の100日間が1日84km、300カ所の巡拝となる。 こうなると睡眠時間は僅か2時間程度とされ、夜中の12時には歩き始めるという。
最後の100日間は当初の1日30kmの行に戻り、これで合計1000日間、歩く距離は地球1周に匹敵する4万kmにも及ぶという。
この間、修行者は“そばと少量の野菜”以外はいっさい口にしないという。 
因みに、人間の細胞は3カ月で入れ替わるとされていて、この期間に、その後の厳しい修行に耐え得るだけの肉体と精神力を養うのではないかと考えられている。
この行を終えた行者は1千年以上の歴史の内、延暦寺の記録では47人とされ、又、この中に2回終えた者が3人おり、現存している「酒井雄哉」大阿闍梨が含まれる。
この行は、医学(西洋医学)の世界では理論的にも生理的にも全く理解できない諸行というわれる。

最難関とされる「堂入り」において、入堂前に行者は「生き葬式」というのを行ない、一人こもった堂中では不動明王の真言(お経・般若心経)を唱え続け、満行出堂した暁には行者は生身の「不動明王」ともいわれる大阿闍梨(だいあじゃり:弟子たちの規範となり、法を教授する師匠のこと)になるとされている。
不動明王(宇宙の中心的仏とされる大日如来の化身とされている)は五大明王のうちの中心的な明王であり、平安時代から同尊を本尊として祀り、疫病退散や国家・社会の平安を祈願して加持祈祷が行われてきた。 現代でも「お不動さん」として親しまれている。
このような不動信仰は、平安時代には修験者たちを媒介として地方に伝播されたが、立山地方でも不動信仰の伝播が見られ、山麓の芦峅寺閻魔堂には平安時代の成立と推測される木造不動明王頭部が1体残っているという。
平安時代初期から、不動明王を自身の守り尊として信仰する山岳修行者たちが、霊山立山・雄山を中心として立山界隈で活動していたことを表している。

立山登山の発祥は「宗教登山」であり、立山は信仰登拝者の山であった。 
後に、立山芦峅寺の人たちは信仰登山のためのガイドとして活躍し、江戸中期頃にはこのための組織が生まれたといわれている。 
因みに、日本三霊山は富士山(浅間神社)、加賀白山(比神社)そして越中立山(雄山神社)とされる。 富山県の民謡『越中おはら節』にも「越中立山 加賀では白山 駿河の富士山三国一」という歌詞がある。 
全国にはこのような山岳霊域が50以上あったと言われている。


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